知の博物誌

公開日 2012年02月01日

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亜熱帯植物の宝庫

牟岐町の3つの島は、黒潮の影響で年平均気温が17度を超え、県内ではもっとも暖かく、そこには内陸では見られない亜熱帯植物が繁茂しています。なかでもその存在価値が学術的にも高いいくつかの動・植物が国と県の天然記念物に指定されています。

その1つが出羽島大池に自生する「シラタマモ」で、仮根部に白色の小球体つけることからこの名がついています。今からおよそ1億4千万年前に繁殖した植物で、海水から淡水へと移行する途中の形質を示すもので「生きた化石植物」といわれています。現在では、アフリカのリビア海岸、インド洋上のモーリシャス等、南太平洋のニューカレドニア等と日本では 出羽島にだけに自生する貴重なもので、国指定となっています。

津島は、島全体がシイの巨木を中心にヤマモガシ、コバンモチ、ミミズバイ、カクレミノなどの常緑広葉樹林で覆われ、その林下にはアオノクロマタケラン、シラタマカズラ、ホンゴソウなどの珍しい植物が繁茂し、自然の姿がそのまま残されているので「津島暖地性植物群落」として国指定となっています。

ナギは神社に献木されますが、自生のものは少なく、町内喜来川上流域の30余本の自生地が県指定となっています。

動物では大島のアオサギのコロニーが県指定となっていてその保護が図られています。

 

Sub-tropical Treasure Zone
Tropical Asian Natural Treasures

Because of the influence of the black tide, Mugi's islands have a yearly average
temperature of about 17 degrees celsius. Because it's the warmest town in the
prefecture,tropical Asianplants grow here naturally. Several indigenous plants and animals have been designated
as "natural treasures" and are considered scientifically and botanically
valuable. They include:
   Shiratama, duckweed, a kind of seaweed (national designation)
   Oshimatachibana, a type of wild citrus (prefectural designation)
   Kirai River Willow, found only here
   The Oshima Blue Heron Colony