○職員の懲戒処分等の実施に関する規程

平成17年8月1日

規程第3号

(趣旨)

第1条 この規程は、職員の懲戒処分並びに訓告、厳重注意及び注意の処分(以下「懲戒処分等」という。)の実施に関する必要な事項を定めるものとする。

(懲戒処分等の意義)

第2条 懲戒処分等は、職員が全体の奉仕者としての秩序維持のため、職員の義務違反に対して科するものである。

(事件事故発生報告)

第3条 課長等の管理責任のある者(以下「課長等」という。)は、所属職員が懲戒処分等に相当すると認められる事件事故等の義務違反(以下「義務違反」という。)を知り得た時は、直ちに任命権者に報告をするものとする。

2 課長等は義務違反を起こした職員から始末書(顛末書、弁明書、意見書、又は本人の供述によって記録した書面を含む)の提出を求め、確認した事件事故等について課長等においてとった措置を記入した報告書を作成し、すみやかに上司を通じて任命権者に提出するものとする。ただし、義務違反を起こした職員から始末書の提出が得られない場合は、その理由を記して報告書を提出するものとする。

(懲戒処分等)

第4条 懲戒処分等は、事件事故の原因及び結果等を総合判断して任命権者が決定する。

2 懲戒処分等の量定基準は、別表のとおりとする。

3 訓告、厳重注意及び注意の処分は、懲戒処分に至らない程度の行為に対し反省を促し、職員の資質の向上とその業務の遂行の改善に資するため、文書により行うものとする。

4 一つの行為が二つ以上の懲戒処分等の事由に該当する場合は、重い方の基準により決定する。

5 二つ以上の行為がそれぞれ懲戒処分等の事由に該当する場合は、併合して懲戒処分等をする。

6 第2項から前項までの場合において、他人を教唆し懲戒処分等の事由を発生させた者は、行為者に準じて処分する。

(懲戒処分等の軽減又は加重)

第5条 懲戒処分等の事由に情状の酌量すべきものがある場合には、当該事由に係る懲戒処分等の量定を軽減することができる。

2 懲戒処分等の加重は、次の各号のいずれかに該当する場合に行うものとする。

(1) 過去3年以内に懲戒処分等を受けているとき

(2) 第4条第5項の規定により、併合して懲戒処分等をするとき

(3) 発生した懲戒処分等の事由を隠ぺいしたとき

(4) 懲戒処分等の事由が著しく悪質なとき又は結果が重大なとき

(5) 職務上の立場を利用したとき

3 懲戒処分等を軽減又は加重する場合は、おおむね次の例による。

懲戒処分等

軽減する場合

加重する場合

免職

停職又は減給6ヶ月

 

停職

減給

免職

減給

戒告

停職

戒告

訓告

減給

訓告

厳重注意

戒告

厳重注意

注意

訓告

注意

不問

厳重注意

(定期昇給の取り扱い)

第6条 懲戒処分を受けた者に対する定期昇給の取り扱いは、次により行うものとする。

(1) 戒告 定期昇給 1号給減

(2) 減給 定期昇給 2号給減

(3) 停職 定期昇給 4号給減

(懲戒処分等の決定)

第7条 懲戒処分を行うに当たっては、懲罰審査委員会(以下「委員会」という。)に諮り、任命権者が決定する。

(委員会の構成及び会議)

第8条 委員会は、副町長、教育長、危機管理監、総務課長、及び任命権者が指名する職員2名をもって構成する。

2 委員会は、当該職員の懲戒に関し、必要な事項を調査及び審議し、任命権者に意見を具申する。

3 委員会の委員長は、副町長とし、副町長不在のときは当該職員の任命権者が指名する。

4 会議は委員の過半数以上の出席により行い、会議の議事は、過半数により決する。

この訓令は、公布の日から施行する。

(平成18年9月25日規程第2号)

この規程は、平成18年10月1日から施行する。

(平成19年3月1日規程第4号)

この規程は、平成19年4月1日から施行する。

(令和4年10月24日規程第5号)

この規程は、公布の日から施行する。

(令和6年9月12日規程第4号)

この規程は、公布の日から施行する。

別表(第4条第2項関係)

懲戒処分等の事由

標準的な懲戒処分の量定

1 一般服務関係

(1) 欠勤

ア 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた場合

減給又は戒告

イ 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた場合

停職又は減給

ウ 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた場合

免職又は停職

(2) 遅刻・早退

勤務時間の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた場合

戒告

(3) 休暇の虚偽申請

病気休暇又は特別休暇について虚偽の申請をした場合

減給又は戒告

(4) 勤務態度不良

勤務時間中に職場を離脱して勤務を怠り、公務の運営に支障を生じさせた場合

減給又は戒告

(5) 職場内秩序を乱す行為

ア 他の職員に対する暴行により職場の秩序を乱した場合

停職又は減給

イ 他の職員に対する暴言により職場の秩序を乱した場合

減給又は戒告

(6) 虚偽報告

事実をねつ造して虚偽の報告を行った場合

減給又は戒告

(7) 違法な職員団体活動

ア 地方公務員法第37条第1項前段の規定に違反して同盟罷業、怠業その他の争議行為をなし、又は町の行政機関の活動能率を低下させる怠業的行為をした場合

減給又は戒告

イ 地方公務員法第37条第1項後段の規定に違反して同項前段に規定する違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおった場合

免職又は停職

(8) 秘密漏えい

ア 職務上知ることのできた秘密を漏らし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合

免職又は停職

イ 上記アの場合において、自己の不正な利益を図る目的で秘密を漏らした場合

免職

ウ 具体的に命令され、又は注意喚起された情報セキュリティ対策を怠ったことにより、職務上の秘密が漏えいし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合

停職、減給又は戒告

(9) 政治的目的を有する文書の配布

政治的目的を有する文書を配布した場合

戒告

(10) 兼業の承認等を得る手続のけ怠

営利企業の役員等の職を兼ね、若しくは自ら営利企業を営むことの承認を得る手続き又は報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員等を兼ね、その他事業若しくは事務に従事することの許可を得る手続きを怠り、これらの兼業を行った場合

減給又は戒告

(11) 入札談合等に関与する行為

町が入札等により行う契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行った場合

免職又は停職

(12) 個人の秘密情報の目的外収集

その職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書等を収集した場合

減給又は戒告

(13) 公文書の不適正な取扱い

ア 公文書を偽造し、若しくは変造し、若しくは虚偽の公文書を作成し、又は公文書を毀棄した場合

免職又は停職

イ 決裁文書を改ざんした場合

免職又は停職

ウ 公文書を改ざんし、紛失し、又は誤って廃棄し、その他不適正に取り扱ったことにより、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合

停職、減給又は戒告

(14) セクシュアル・ハラスメント(他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動)

ア 暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし、又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び、若しくはわいせつな行為をした場合

免職又は停職

イ 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞、性的な内容の電話、性的な内容の手紙又は電子メールの送付、身体的接触、つきまとい等の性的な言動を繰り返した場合

停職又は減給

ウ 上記イの場合においてわいせつな言辞等の性的な言動を執拗に繰り返したことにより相手が強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患した場合

免職又は停職

エ 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞等の性的な言動を行った場合

減給又は戒告

(15) パワー・ハラスメント

ア パワー・ハラスメントを行ったことにより、相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた場合

停職、減給又は戒告

イ パワー・ハラスメントを行ったことについて指導、注意等を受けたにもかかわらず、パワー・ハラスメントを繰り返した場合

停職又は減給

ウ パワー・ハラスメントを行ったことにより、相手を強度の心的ストレスの重責による精神疾患にり患させた場合

免職、停職又は減給

(16) 職務上の注意義務違反(職務怠慢を含む。)

ア 通常なすべき義務を著しく怠った場合

免職又は停職

イ 通常なすべき義務を怠った場合

停職又は減給

ウ 通常なすべき義務を一応なしたが不十分な場合

停職、減給又は戒告以下

2 公金公用物等取扱い関係

(1) 横領

公金又は公用物を横領した場合

免職

(2) 窃取

公金又は公用物を窃取した場合

免職

(3) 詐取

人を欺いて公金又は公用物を交付させた場合

免職

(4) 収賄

職務に関し賄賂を収受し、又はこれを要求若しくは約束した場合

免職

(5) 贈賄

職務に関し贈賄を供与し、又はこれを申し込み若しくは約束した場合

免職又は停職

(6) 紛失

公金又は公用物を紛失した場合

戒告

(7) 盗難

重大な過失により公金又は公用物の盗難に遭った場合

戒告

(8) 公用物損壊

故意に職場において公用物を損壊した場合

減給又は戒告

(9) 失火

過失により職場において公用物の出火を引き起こした場合

戒告

(10) 諸給与の違法支払・不適正受給

故意に法令に違反して諸給与を不正に支給した職員及び故意に届出を怠り、又は虚偽の届出をするなどして諸給与を不正に受給した場合

減給又は戒告

(11) 公金公用物処理不適正

自己保管中の公金の流用等公金又は公用物の不適正な処理をした場合

減給又は戒告

(12) コンピュータの不適正使用

職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた場合

減給又は戒告

3 公務外非行行為

(1) 放火

放火をした場合

免職

(2) 殺人

人を殺した場合

免職

(3) 傷害

人の身体を傷害した場合

停職又は減給

(4) 暴行・けんか

暴行を加え、又はけんかをした職員が人を傷害するに至らなかった場合

減給又は戒告

(5) 器物損壊

故意に他人の物を損壊した場合

減給又は戒告

(6) 横領

ア 自己の占有する他人の物を横領した場合

免職又は停職

イ 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した場合

減給又は戒告

(7) 窃盗・強盗

ア 他人の財物を窃取した場合

免職又は停職

イ 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合

免職

(8) 詐欺、恐喝

人を欺いて財物を交付させ、又は人を恐喝して財物を交付させた場合

免職又は停職

(9) 賭博

ア 賭博した場合

減給又は戒告

イ 常習として賭博をした場合

停職

(10) 麻薬等の所持等

麻薬、大麻、あへん、覚醒剤、危険ドラッグ等の所持、使用、譲渡等をした場合

免職

(11) 酩酊による粗野な言動等

酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした場合

減給又は戒告

(12) 淫行

18歳未満の者に対して、金品その他財産上の利益を対償として供与し、又は供与することを約束して淫行をした場合

免職又は停職

(13) 痴漢行為

公共の場所又は乗物において痴漢行為をした場合

停職又は減給

(14) 盗撮行為

公共の場所若しくは乗物において他人の通常衣服で隠されている下着若しくは身体の盗撮行為をし、又は通常衣服の全部若しくは一部を着けていない状態となる場所における他人の姿態の盗撮行為をした場合

停職又は減給

4 飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係

(1) 飲酒運転

酒酔い運転

ア 酒酔い運転をした場合

免職又は停職

イ 酒酔い運転をした場合において、人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた場合

免職

ウ 酒酔い運転をした場合において、事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合

免職

酒気帯び運転

ア 酒気帯び運転をした場合

免職、停職又は減給

イ 酒気帯び運転をした場合において、人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた場合

免職又は停職

ウ 酒気帯び運転をした場合において、事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合

免職

飲酒運転者への車両提供等

飲酒運転をした職員に対し、車両若しくは酒類を提供し、若しくは飲酒をすすめた場合又は職員の飲酒を知りながら当該職員が運転する車両に同乗した場合

免職、停職、減給又は戒告

(2) 飲酒運転以外での交通事故(人身事故を伴うもの)

死亡又は重篤な傷害

ア 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた場合

免職、停職又は減給

イ 上記アの場合において措置義務違反をした場合

免職又は停職

傷害

ア 人に傷害を負わせた場合

減給又は戒告

イ 上記アの場合において措置義務違反をした場合

停職又は減給

5 監督責任関係

(1) 指導監督不適正

部下職員が懲戒処分を受ける等した場合で、管理監督者としての指導監督に適正を欠いていた場合

減給又は戒告

(2) 非行の隠ぺい、黙認

部下職員の非違行為を知得したにもかかわらず、その事実を隠ぺいし、又は黙認した場合

停職又は減給

職員の懲戒処分等の実施に関する規程

平成17年8月1日 規程第3号

(令和6年9月12日施行)